谷川史子先生「P.S.アイラブユー」を買った。読んだ。良かった。
読んで思ったことがあるので書く。


僕の小説に「きみがくれた星」というものがある。高1時に書いた処女作である。
高1夏だからまだ東大を受けようと思ってすらいなかったはずで、この後夏休み明けの実力テストで校内6位だかを取り、模試の志望欄になんとなく東大文2を書き、そこから勘違いが始まったのだがそれはそれ。

あらすじとしては大学生が自宅に転がり込んできたおにゃのこと星を見ながらにゃんにゃんする(偏向あり)感じ。
東大なんて思いもしなかったものの、上京はするものだという雰囲気がどことなくあり、東大なんてそんなそんな、でもワセダくらいならなんとかなるんじゃね、国立とか私立とかわかんないけどさ、みたいなところがあり、とにかく大学生活は東京を想定していた。関東圏、と言っていた気がする。

またしてもどうして受験の話になるか。人間として底が浅いのか。


で、関東に首都圏に東京にはっきりしない夢を見ていたわけだ。

そして考えて欲しい。
一人称である時点で、主人公が8割方自分に重なっていたり、ヒロインなんて理想の塊だったりすることは覚悟すべきで、まして処女作。欲望の赴くままに書いた。フィクションの形を借りた自分語りもあった。


つまり。

あの頃の僕は東京というものに夢を描いていて、
ひとり暮らしを始めたらショートカットのおにゃのことにゃんにゃんできるものだと思っていて、
東京の空にも星がきらきらと明るすぎるくらいに輝いていると迷いもなく信じていて、


とにかくまあ、どうしてこうなった、という話である。



現実的な壁にぶつかりすぎて、小説を書く気になれない。時間もない。
まして恋愛小説である。かのj(みなまで言いたくもない)のに書く気になんてなれるはずがない。


間違いなく恋をしていた(笑)ということを差し引いても、当時の自分が何を思っていたかはもう解らない。
今はただ、停滞する状況の中で純粋培養されてたんだなあという認識である。



なんという。




東京の空に星は見えないみたいな書き方をした。
でも東京に来てから星空を見上げようとしたことはない。


悲しくなった。


こんな時間にブログを書くべきではないな、と思った。



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